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中期経営計画

新中期計画 『Transform! 2020』(2018/3期-2020/3期)

Ⅰ.本中期計画の背景

みらかグループは、国内外での競争力を一層高めるとともに、海外における事業の成長を加速すべく、2014年5月に、「第4次中期計画」(2018年3月期を最終年度とする4年間)を策定し、諸施策を展開してまいりました。
この間、IVD事業の主力であるルミパルス製品の地理的拡大を図るべく、グローバル事業体制の構築および米国市場および新興国市場への参入に注力する一方、国内CLT事業では新たな検査サービスの開発を推進するなど、諸施策の進捗に一定の成果がみられました。しかしながら、顧客ニーズをより優先した総合的な検査サービス体制への移行を決断したことに伴うITシステム(ナビラボ)の開発中止や、米国病理検査の価格下落による海外CLTビジネス展開の減速など、重要な施策において期待どおりの成果が発現しなかったことなどから、中期計画3年目である2017年3月期の連結売上高は2,042.5億円、同営業利益は280.6億円となり、所期の中期目標(2018年3月期に売上高2,460億円/営業利益340億円)を下回る見通しとなっております。

臨床検査業界は、先進国における医療費抑制と経済成長の減速に伴い成長が鈍化しておりますが、一方で、高齢化の進展、国内開業医市場の拡大、新興国市場の成長、先進医療技術の向上やIT技術の進展など新たな成長の機会があり、事業環境の様相は刻々と変化しております。このような状況の中、みらかグループは、将来の飛躍的かつ持続的な成長に資する施策を優先的に検討したうえで、各事業の成長戦略および地域戦略を抜本的に見直すことと致しました。
本中期計画においては、みらかグループの企業理念を見直すとともに、新たにグループ・メッセージを制定し、「第2の創業」の最初の中期計画と位置づけることから、本中期計画を『Transform! 2020』と名付けました。
みらかグループの中長期的な飛躍的成長の実現に向け、グループ一体化によるシナジーの活用、成長基盤の整備、組織と業務の変革を重点的に進めるとともに、本中期計画の重点施策である「既存事業の強化」「R&Dの強化」「海外戦略の強化」「アライアンス戦略の推進」をグループ一丸となって実行してまいります。

「Transform! 2020」の位置づけ
第2の創業
  • 企業理念の見直し、グループ・メッセージの制定・発信
  • 2020年以降の飛躍的かつ持続的な成長のための基盤を整備、土台を作る

「Transform! 2020」飛躍的・継続的な成長へ

Ⅱ.本中期計画について

本中期計画『Transform! 2020』の概要は以下のとおりです。

1. 2020年3月期の経営数値目標(連結)
単位:億円
(四捨五入)
2017年3月期
実績
2020年3月期
目標
CAGR
(%)(*1)
売上高 2,042 2,580 8%
営業利益 281 300 3%
EBITDA(*2) 412 500
ROE(*3) 0.2% 10%以上
ROIC(*4) 9.5% 10%以上

*1 CAGR:年複利成長率
*2 EBITDA = 営業利益+減価償却費+のれん償却費
*3 ROE(自己資本当期純利益率) = 当期純利益 /(自己資本の期首・期末残高の平均)
*4 ROIC = NOPAT (営業利益-みなし法人税) / 投下資本【(純資産+有利子負債(リース債務含む)+その他の固定負債)の期首・期末残高の平均】

2. 本中期計画の重点施策とセグメント別計画の概要
(1)CLT(受託臨床検査)事業
①院内検査事業への積極投資
院内検査については、効率的な運営に対する需要がより高まることから、標準化された運営パッケージに基づく提案型営業を強化し、新規顧客の獲得を進めてまいります。
また、院内検査の受託を契機に、医療機関との取引をさらに強固なものとし、院外特殊検査領域における当社の強みをさらに強化してまいります。
②国内開業医市場の獲得
首都圏においては、サービスレベルの改善とグループ内における市場開拓ノウハウやツールの共有による営業力の向上により、開業医市場の獲得を加速してまいります。また、TAT短縮のためのサテライトラボの設置を進める一方、集荷物流の効率化を進めてまいります。近畿圏においては、グループ会社である日本医学臨床検査研究所を活用した市場開拓を加速してまいります。
更に、市場のニーズをふまえ、高品質な検査サービスを効率的に低コストで提供するための総合的なセントラルラボの構築に着手いたします。
③国内健診市場の獲得
企業健保組合に対して運営効率化ニーズに対応したソリューションを提供する一方、利便性向上のための採血プラットフォームを提供することにより、健診市場におけるシェアを高めてまいります。
④新たな検査サービスの開発
ニーズが拡大する次世代シーケンサーを用いた検査や質量分析応用技術など新規領域の開発を進める一方、医療機関やKOLの方々との協業により、他社に先駆けた先進的な検査サービスの開発を加速することで、特殊検査領域における強みをより強固なものにしてまいります。
(2)IVD(臨床検査薬)事業
①ルミパルス事業の国内シェア拡大
国内においては今後大型機の世代交代に伴う設置需要の増加が見込まれることから、営業力を強化し、機器設置を加速させるとともに、L2400 の優位性を高めるべく、機器の改良と試薬項目の開発・改良を加速いたします。
②ルミパルス事業の海外展開の強化
既に自社販売体制を構築済みの欧州等の地域においては、各国の医療ニーズに適合した項目開発を加速し、シェアの拡大に努めます。
また、インドを初めとする新興国展開においては、各国の薬事承認取得の難易度を考慮したうえで優先順位を定め、戦略製品であるG600Ⅱの投入による地理的拡大のスピードを高めてまいります。
③他社との提携による海外販売チャネルの構築
これまでの海外展開の成果と課題を検証し、各国でのルミパルス製品の浸透を加速するために、他社との提携による販売チャネルの構築に着手いたします。
④次世代プラットフォーム開発
総合型の次世代プラットフォームを開発すべく、R&Dに積極的に経営資源を投下してまいります。
(3)HR(ヘルスケア関連)事業
①滅菌事業
持続的な成長を実現するために、業務の自動化・標準化を進めるとともに、人材の育成と事業構造の再構築に注力いたします。
②治験事業
新薬向け治験検査に依存した事業構造を転換し、臨床研究サポート事業を今後の売上成長のドライバと位置付け、新たな市場の獲得による成長を実現してまいります。
(4)R&Dの強化

基礎研究の領域では、これまでグループ内で分散して行われてきた活動を集約し、新たにみらか中央研究所を設立いたします。自社での基礎研究体制の強化とグループ企業・外部機関との協業強化(オープンイノベーション)により生み出されたシーズを、将来の成長ドライバとなる製品・サービスの開発につなげます。
また、IVD事業においては、ルミパルス製品の新規項目開発・改良、海外展開に必要な薬事申請、および次世代プラットフォーム開発のための活動を加速します。

(5)株主還元と成長への投資

各事業から生み出される利益および資金については、連結配当性向として、特別損益など特殊要因を除外した当期純利益に対し50%以上を基準に、株主配当を実施してまいります。
また、内部留保にかかる資金は、中長期的な成長に向けた投資を最優先として充当してまいります。